【第2話】お金はやっぱり必要らしい【あつまれ どうぶつの森】
夢を見た気がした。
誰なんだ。
渋い顔でギターを弾く犬が、語りかけてくる。
分かってるよ。でもそんなに上手くはいかないだろ。
人間関係って、そう簡単じゃないんだよ。
お前は犬だから分からないだろうけどさ。そう簡単に言わないでくれよ。
分かってるって!!
そこで目が覚めた。
悪い夢を見ていたようだけれど、身体の疲れは取れていた。
よく眠れていたようだ。
ちょうど、テントの外で社長が僕を呼んでいた。
スマホを受け取った。
この無人島には、たぬき開発専用の回線が通っているらしい。外部との連絡も可能とのこと。
自分のスマホは、会社を退職した帰りに淀川に捨てたので、ここでスマホがもらえるのは大変ありがたい。あとで待ち受けを変えよう。
え!?!?
お金とるの!?!?
そんなの聞いてないよ、と言うと、メルマガにも記載してあったとのこと。勢いで応募したツケがここで回ってきた。
しかし困ったな。なぜなら僕はお金を持ってきていない。
黄金伝説で無人島生活をしていた時だって、お金は持って行っていなかったし...。
無人島にお金は無縁だ、と勘違いしていた。
正直にその旨を社長に話すと「たぬきマイレージプログラム」を紹介してくれた。
ほぉ、楽しめば楽しむほどポイントがたまる...(あやしい)
まじで!?!?
いや、待て待て。まだ安心するな。
まだ1マイル稼ぐのがどれだけ大変かを知らないんだ。
もしかしたら堅実に5万ベル稼いだ方が楽なんじゃ...。
勝手に登録されてるううううううう!!
ということで、マイルで返済することになった。
一気に借金持ちになったわけだ。
これから返済生活が始まる。スマホの待ち受けがどうのとか言っている場合ではない。
な、何はともあれ、新生活が始まった。
「何をするのも 自分しだい!」なのは借金を返済してからだ。
「自由だ~!」なのは借金を返済してからか、犬井ヒロシになってからだ。
幸い、返済期限はない。
コツコツ返済していこうと思う。
はぁ、なんてこった...。
参考:犬井ヒロシ